歌の歳時記


6月 あめふり


蛇の目傘・立葵(たちあおい)


傘



雨々ふれ々かあさんさんが 蛇目でお迎え嬉しいな
              童謡・あめふり 北原白秋


 「北原白秋」 1885年(明治18年)熊本県生まれ。詩人・歌人・童謡作家。
「からたちの花」「トンボの目玉」「ペチカ」「ゆりかごのうた」「待ちぼうけ」など。
「あめふり」は、1925年(大正14年)の作品。
「あめふり」の2番に「鐘が鳴る」とあるがこの鐘は神奈川県の小田原教会の鐘。

 「蛇の目傘」 雨天用の和傘。主に女性用。
当初は紺色と白の土佐紙を使い、蛇目模様にしたのが特徴。元禄期に番傘を改良して考案された。

 「立葵」 梅雨時に咲く。垂直にのび人の背丈程になる。
下から咲き「一番上まで咲くと梅雨が明ける」と言われる。
中国から薬草として持ち込まれたのが始まりで、今でも花を乾燥させたものが生薬として使われている。
西洋でも古くから薬効は知られていて、学名の一部「アルテリア」はギリシャ語の「治療」が語源。


あめふり (作詞 北原白秋)

あめあめ ふれふれ かあさんが
じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン

かけましょ かばんを かあさんの
あとから ゆこゆこ かねがなる
ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン




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