歌の歳時記


1月 椿


椿


椿



巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を
           万葉集 1巻ー54 坂門人足

(大意)
巨勢山のたくさん連なって咲いている椿、よくよく見て偲びましょう

この歌は、701年に持統上皇の紀伊行幸に同行した際に詠まれたとされる。
花の無い秋に満開の春を思って詠んだ。

 「ヤブツバキ系」花が漏斗状に咲く。「ユキツバキ系」花が開いて咲く。
冬の花の少ない時期に、艶やかな葉に赤い花を咲かせる椿は霊力があるとされ、「延命長寿の花」とされた。
神話では、妖怪を倒すのに椿の木で作った木槌を使ったとされる。
光沢のある葉が特徴で「厚葉木(あつばき)」「艶葉木(つやばき)」「光沢木(つやき)」が語源とされる。

「椿」の字を「つばき」に当てたのは日本独自で、中国では違う植物をさしている。
正月を飾る花だが、俳句では3月の季語。



1年12ヶ月の毎月の題材で作る「つまみかんざし歳時記」。
今までに何種類かの「つまみかんざし歳時記」を作ってきましたが、
今回は「日本の歌」から題材を選び、12種類のかんざしを作りました。

「古事記」から「J-POP」まで様々な歌からモチーフを貰い、
新しい「つまみかんざし歳時記」になりました。
「歌からストレートに題材を貰ったり」「題材から歌を探したり」と作り方は色々でした。
少しづつ発表してゆきますが、ネットでの注文は受け付けておりません。




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